第4回 神経伝達物質からみたモチベーション
- nakagami94
- 9月22日
- 読了時間: 3分

第2回のブログでは、モチベーションを内発的・外発的に分類しました。今回は切り口を変えて、神経伝達物質からみたモチベーションの話しをしてみたいと思います。MRという職種的には興味深い視点かもしれませんね。
ドパミンとノルアドレナリン
脳内で合成される神経伝達物質の代表的なものに、ドパミンとノルアドレナリンがあります。これらはモチベーションに影響を与えますが、では、どんな影響なのでしょうか?
共通点はどちらも人の行動を誘導するという点があげられます。違いは?というと、簡単にいえば、ドパミンは自分が意図したこと(やりたいこと)を求める気持ち(脳)の状態にするもので、ノルアドレナリンは戦闘態勢的な状態にする、言い換えれば知識や情報の収集に意識を向かわせる(集中させる)ものです。

これらの神経伝達物質の脳内放出量から分類したモチベーションを図式化したのが右の図です。
低空飛行状態はドパミンもノルアドレナリンも少なく、大してやりたいこともなく、やる気もそんなにないという、あまりよくない状態ですね。回避状態はドパミンが少なくノルアドレナリン多い状態で、嫌々やっている感じで、本音はこの場から逃げ出したいという状態です。挑戦状態はドパミンが多くノルアドレナリンが少ない状態、つまり新しいことや興味があることにトライしてみたい状態です。そして、最適状態はドパミンもノルアドレナリンも多い状態で、挑戦が維持できて学習に取り組めるという、まさに最適な状態です。
これを踏まえて、人が何か新しいことを学ぶモチベーションのフローはどういう流れで捉えていくのがいいのでしょうか?
基本的には、回避→挑戦→最適のフローで捉えてみるのがいいといわれています。最初から最適状態が理想ですが、なかなかそんなにうまくいきませんね。であるなら、挑戦状態から始まって最適状態に流していくのが自然では?と思った方も多いのではないでしょうか?(実は、私もこの内容を学習したとき、そう思いました。)
特に仕事において、回避が最初に来るという理由は、そもそも新しい学びを行うとき、人はストレス回避をもたらす傾向にあるため、いきなり挑戦状態から入るケースは少なく、むしろ回避状態から始めることが多いからです。ここで重要となるのが、回避状態で新しい知識や学びの試みを行う際には、それをいかにポジティブな経験にするか!です。
つまり、新しい知識や学びの試みで、失敗することはあって当たり前で、失敗に気づいたことが成長への第一歩を得た!これはラッキーだ!という解釈の切り替えを行うことです。
このように、無知の知を柔軟に受け入れる人が、継続的に学習できて、将来、成長していく人となります。
最後に、ドパミンを増やすことがいわゆる”やる気“を起こさせるので、ドパミンの増やし方の例をいくつか紹介して、今回のブログは終了します。
・適度な有酸素運動を
・睡眠を十分に
・感謝の言葉を口に出そう(ポジティブな感情に)
・好きな音楽を聞こう
・朝に太陽光を浴びよう など
プロネスティ株式会社
代表取締役 中上 博之
